従来、日本の大学における個々の科目に対する単位の認定は、基本的に科目担当者である教員の裁量に委ねられてきています。つまり、特定の学生に対して、その単位を認定し、合格とするかどうかは、その科目を担当している教員が決定します。最近では、特に単位の取得ができなかった学生から、『その単位が不可となった理由』を開示して欲しいとの要請があるため、担当教員も単位認定の基準を明らかにする必要が出てきている。しかし、そのような単位認定基準は、その科目に対する個別のものであり、専門家として将来、社会で働くために必要な知識を獲得したかどうかの判定にはなっていない。ここで問題になっている「単位授与の認定基準」とは、学生が将来、社会に出て、専門家として仕事をする時に、与えられた職務を遂行するために必要な知識を得たかどうかを判定する基準を言う。米国の教育機関においては、その単位認定基準そのものと、その基準に従って単位認定を実施しているかどうかを、学外の専門家が調べ、単位認定基準に問題がなく、その基準に従って単位認定が為されていることを確認した場合、その科目の「単位認定は適正である」と評価される。
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